ストーリーが単純というのは嘘


アメコミというとよくヒーローが現れて、「ドーン!ボカーン!」といった調子で敵を倒すだけの
勧善懲悪なストーリーを連想する方がいらっしゃいます。
もちろん間違いではないと思います。しかしそれはもう大昔の話。第二次世界大戦中くらいの話です。
日本のマンガで例えるなら、日本のマンガのキャラがいまだにこんな連中だけだと言うような物です。
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日本のマンガが常に進化してきたように、アメコミも日々進化してきました。
80年代あたりからアメコミはより深く、社会に密接な題材を扱うようになり、
アラン・ムーア氏による名作「ウォッチメン」では、ヒーローが実在した場合の冷戦下のアメリカを舞台とし、
核兵器の抑止力によって成り立つ平和の是非を問いました。
9.11のテロの際には各誌がその事件をこぞって取り上げ、ヒーロー達を通して
様々な角度から斬り込んでいきました。
アメコミのストーリーは娯楽・風刺の両面で日々進化してきました。
ただ単純に「ドーン!ボカーン!」などというアメコミはとっくの昔になくなったのです。
もちろんそういうアメコミも読んでみると面白いものですけどね。